Linux に MySQL をインストールする場合は、RPM
パッケージを使用することをお勧めします。MySQL
RPM は、現在、SuSE Linux 7.3
システム上でビルドされていますが、rpm
をサポートし glibc
を使用するほとんどのバージョンの Linux
上で動作します。
RPM
ファイルに関する問題が発生した場合(たとえば、``Sorry,
the host 'xxxx' could not be looked up
''
というエラーが表示された場合)は、項2.6.2.1. 「Linux の注意事項
(バイナリディストリビューション)」
を参照してください。
ほとんどの場合、MySQL-server
パッケージと MySQL-client
パッケージをインストールするだけで済みます。最小インストールの場合は、その他のパッケージは必要ありません。
追加機能を備えた MySQL Max
サーバを実行したい場合は、MySQL-server
RPM をインストールした後に
MySQL-Max
RPM
をインストールしてください。 See
項4.8.5. 「mysqld-max
(拡張 mysqld
サーバ)」。
MySQL 4.0
パッケージのインストール中に依存関係エラーが発生した場合(たとえば、``error:
removing these packages would break dependencies:
libmysqlclient.so.10 is needed by
...
'')、MySQL-shared-compat
パッケージもインストールする必要があります。このパッケージには、下位互換性のために両方の共有ライブラリ(MySQL
4.0 の libmysqlclient.so.12
と MySQL 3.23
の
libmysqlclient.so.10
)が含まれています。
多くの Linux ディストリビューションにはまだ
MySQL 3.23
が同梱されており、アプリケーションを動的にリンクしてディスク領域を節約しています。これらの共有ライブラリが別個のパッケージ(MySQL-shared
など)に含まれている場合は、このパッケージをインストールして、MySQL
サーバおよびクライアントのパッケージをアップグレードするだけで十分です(これらのパッケージは静的にリンクされ共有ライブラリに依存しません)。MySQL
サーバと同じパッケージに共有ライブラリが含まれているディストリビューションの場合(Red
Hat Linux など)は、バージョン 3.23 の
MySQL-shared
RPM
をインストールするか、MySQL-shared-compat
パッケージを使用します。
以下の RPM パッケージが用意されています。
MySQL-server-VERSION.i386.rpm
MySQL サーバ。別のマシン上で稼動している
MySQL
サーバに接続するだけの場合を除いて、このパッケージが必要。注意:
MySQL 4.0.10
より前のバージョンでは、このパッケージは
MySQL-VERSION.i386.rpm
と呼ばれていた。
MySQL-Max-VERSION.i386.rpm
MySQL Max
サーバ。このサーバには、MySQL-server
RPM
のサーバには含まれていない追加機能がある。MySQL-Max
RPM は MySQL-server
RPM
に依存するので、まず MySQL-server RPM
をインストールしておく必要がある。
MySQL-client-VERSION.i386.rpm
標準 MySQL クライアントプログラム。ほとんどの場合、このパッケージをインストールする必要がある。
MySQL-bench-VERSION.i386.rpm
テストとベンチマーク。Perl と
DBD-mysql
モジュールを必要とする。
MySQL-devel-VERSION.i386.rpm
Perl モジュールなど、その他の MySQL クライアントをコンパイルする場合に必要なライブラリとインクルードファイル。
MySQL-shared-VERSION.i386.rpm
このパッケージには、特定の言語とアプリケーションが
MySQL
を動的にロードして使用するために必要な共有ライブラリ(libmysqlclient.so*
)が含まれている。
MySQL-shared-compat-VERSION.i386.rpm
このパッケージには、MySQL 3.23 と MySQL 4.0
の両方の共有ライブラリが含まれている。MySQL
3.23
に動的にリンクされるアプリケーションをインストールしている場合に、ライブラリの依存関係を壊さずに
MySQL 4.0
にアップグレードしたいときは、MySQL-shared
の代わりにこのパッケージをインストールする。このパッケージは、MySQL
4.0.13 以降のバージョンで用意されている。
MySQL-embedded-VERSION.i386.rpm
組み込みの MySQL サーバライブラリ(MySQL 4.0 以降)
MySQL-VERSION.src.rpm
このパッケージには、これまでのすべてのパッケージのソースコードが含まれている。このパッケージを使用して、他のアーキテクチャ(Alpha や SPARC など)上で RPM を再構築することもできる。
RPM パッケージ(MySQL-server
RPM
など)内のすべてのファイルを確認するには、以下のコマンドを実行します。
shell> rpm -qpl MySQL-server-VERSION.i386.rpm
最小インストールを行うには、以下のコマンドを実行します。
shell> rpm -i MySQL-server-VERSION.i386.rpm MySQL-client-VERSION.i386.rpm
クライアントパッケージだけをインストールするには、以下のコマンドを実行します。
shell> rpm -i MySQL-client-VERSION.i386.rpm
RPM
には、パッケージをインストールする前にその完全性と信頼性を検証する機能が備えられています。この機能の詳細については、項2.2.2. 「MD5 チェックサム
または
GnuPG
によるパッケージ完全性の検証」
を参照してください。
サーバ RPM は、/var/lib/mysql
ディレクトリの下にデータを配置します。また、ブート時にサーバを自動的に起動するための適切なエントリを
/etc/init.d/
に作成します(したがって、旧バージョンのインストールを実行しており、起動スクリプトに変更を加えている場合、新しいバージョンの
RPM
のインストール時にそのスクリプトが失われないようにするためにはスクリプトのコピーを作成する必要があります)。システム起動時に
MySQL
が自動的に起動されるようにする方法については、項2.4.3. 「MySQL を自動的に起動および停止する」
を参照してください。
/etc/init.d
の初期化スクリプトをサポートしていない旧バージョンの
Linux ディストリビューションに MySQL RPM
をインストールする(直接または symlink
を使用して)場合は、初期化スクリプトが実際にインストールされる場所を指すシンボリックリンクを作成してください。たとえば、その場所が
/etc/rc.d/init.d
である場合、RPM
をインストールする前に以下のコマンドを使用して、その場所を指すシンボリックリンクとして
/etc/init.d
を作成します。
shell> cd /etc; ln -s rc.d/init.d .
ただし、/etc/init.d
を使用するこの新しいディレクトリレイアウトは、LSB(Linux
Standard
Base)に準拠するために必要であるので、最新のすべての主要
Linux
ディストリビューションではすでにサポートされています。
インストールする RPM ファイルに
MySQL-server
が含まれている場合は、インストール後に
mysqld
デーモンが起動します。
これで、MySQL
の使用を開始できるようになりました。 See
項2.4. 「インストール後の設定とテスト」。
何か問題があった場合は、バイナリインストールの章を参照してください。 See 項2.2.9. 「MySQL バイナリディストリビューションのインストール」。
This is a translation of the MySQL Reference Manual that can be found at dev.mysql.com. The original Reference Manual is in English, and this translation is not necessarily as up to date as the English version.